第四回キャスティング会議「吉原炎上」
第四回目のキャスティング会議は「吉原炎上」。
1987年、五社英雄監督の作品です。
時は明治。
家庭の事情で吉原の遊郭に売られた主人公「久乃」(名取裕子)を軸に、そこに生きる花魁たちの悲喜こもごもを描いています。
このお話は春の章・夏の章・秋の章・冬の章と、大きく4つの章に分けられています。
春の章のヒロインは「九重」(二宮さよ子)。
夏の章「吉里」(藤真利子)。秋の章「小花」(西川峰子)。冬の章「菊川」「かたせ梨乃」となっております。
その他に、出番は少なめではあるけれど若い(幼い)女郎の「お春」(野村真美)もキーパーソンのひとりです。
男性陣は最初に久乃と恋仲になる「信輔」(ねず甚八)、最後に久乃を見受けしようとする「坪坂」(小林稔侍)が登場します。
まずは主人公久乃ですが、とにかく容姿端麗。
品があって知的な雰囲気もあり可憐で、男性のみならず女性でも息を飲んでしまうような美しい女性です。
ここは女優さんの中でも特に美人な方でないと成り立ちません。
そこで私が考えたのが武井咲さんです。
物語終盤の花魁道中も武井さんなら堂々と、そして見応えバッチリなシーンになりそうです。
次に春の章「九重」(二宮さよ子)ですが、見どころは何と言っても名取裕子さんとのレズビアンシーンです。
二宮さんも名取さんも、本当に美しく(美しいという簡単な言葉では言い表せないぐらい)妖艶でまるで芸術作品を見ているような魅力溢れるシーンなんですね。
久乃の先輩花魁なので、武井さんよりは年上の方がいいですね。
石原さとみさんはどうでしょう?
武井さんと石原さんの絡み、とても美しいものになると思います。
夏の章「吉里」(藤真利子)は、最後精神的におかしくなり自殺をしてしまう役どことです。
実際、そのような最期になってしまった花魁が当時いたのかは分かりませんが、本当にこんなことってありそうだよなと思わせる、胸が痛くなるようなシーンでした。
蒼井優さんは、薄幸で切なく儚い花魁の生き様を鬼気迫る演技で見せてくれそうですね。
秋の章「小花」(西川峰子)は、この作品の名シーンの一つでもある「ここ噛んでー」で亡くなっていくシーンが非常に印象的です。
小花は今で言うところの虚言癖の女性で、自分の出生など全部嘘で塗り固めているんです(まぁ罪のない可愛い嘘ではあります)。
そんな小花は最終的に結核を患い血を吐きながら亡くなってしまうのですが、髪を振り乱し半裸で狂ったように叫ぶシーンは本当に見ていて辛くなるばかりです。
日本の映画史に残る残酷なシーンと言っても過言ではないのではないでしょうか。
そんな難しい役の小花、私の中では小池栄子さんがいいと思ったのですが、小池さんは第一回のキャスティング会議「寅さん」の回でも登場してもらったので小池さん以外のキャスティングを考え、吉高由里子さんにしたいと思います。
吉高さんは「蛇にピアス」でもアンニュイで怪しげな役がよく似合っていたし、キリッとした和風な顔立ちも小花役にあっていると思います。
冬の章「菊川」は明るく気のいい花魁で、主人公久乃とも結構仲が良いです。
結局幸せはつかめずに主人公とは仲違いしていくのですが、サバサバとした姉御肌気質な女性ですね。
柴咲コウさんが美しくて見てみたい気がしますが、ちょっとクールな印象ですかね?
戸田恵梨香さんはどうでしょう?
「ガハハ」って思いっきり笑う豪快な感じがサバサバ系の菊川に合っていませんか?
ちょっと細すぎる体系なので花魁て感じはしないのですが、実際はスリム体型の花魁だって絶対いただろうし、そこは戸田さんの演技力でカバーしていただきましょう。
菊川の妹分で若い女郎の「お春」役はとにかく幼いフレッシュな方がいいでしょう。
箭内夢菜さんはまだまだあどけない雰囲気もあり、それでいて目力は強くパッと人目を引く独特の魅力のある若手女優さんなので期待大です。
男性陣は最初の恋仲「信輔」に二宮和也さんがいいと思いました。
信輔はめちゃめちゃお坊ちゃんで、恋に対しても奥手なのか繊細なのか久乃と惹かれあっているのに一度も抱かないんですよ。
そんないじらしいじれったい感じが二宮さんの柔和な感じとハマりそうです。
「坪阪」はお金持ちで落ち着いた感じの男性、多分久乃よりも20歳近く年上の紳士です。
上品な感じの俳優さんがいいので、堤真一さんはどうでしょう。
というわけで結果は
●久乃(若汐・紫)…武井咲
●九重…石原さとみ
●吉里…蒼井優
●小花…吉高由里子
●菊川…戸田恵梨香
●お春…箭内夢菜
●信輔…二宮和也
●坪坂…堤真一
になりました。
お付き合いいただき、ありがとうございました。