キャスティング会議

名作映画やドラマをもしも今リメイクするなら? をテーマに勝手にひとりキャスティング会議を繰り広げるブログです。

第三回キャスティング会議「Wの悲劇」

さぁ第3回目のキャスティング会議は「Wの悲劇」。

1984年に公開された青春映画です。

劇団を舞台に、新人女優の成長を描くストーリーになっています。

なかなかチャンスをつかめずにいる若手女優の主人公「静香」(薬師丸ひろ子)。

静香に想いを寄せる元劇団員の「森口」(世良公則)。

自分がやらかしたスキャンダルを静香に肩代わりさせる見返りとして、舞台の主役に抜擢するスター女優の「羽鳥翔」(三田佳子)。

主役を降ろされた復讐心に燃える、静香と同期の正統派美人女優で野心家の「かおり」(高木美保)。

女優として一皮剥けるためにと静香が処女を捧げる、先輩俳優「五代」(三田村邦彦)。

羽鳥の長年の愛人でパトロン。腹上死してしまう「堂原」(仲谷昇)。

主な登場人物はこの6人です。

 

まずは主役の「静香」からいきましょう。

ここはやはり初々しさの溢れる若い女優さんということで、永野芽郁さんです。

当時の薬師丸ひろ子さんてアイドル女優というイメージだったのですが、そこからうまく脱却したのがこの作品だったんです。

清純派の彼女が濡れ場(と言っても激しくはないですが)を経験し、役の中でも少女が様々な経験を経て少しずつ大人の階段を登っていく様がみずみずしく、時に艶めかしく描かれていくのが本作の魅力の一つでもあります。

その少女から大人の女性へとステップを上げる危うげな魅力を、永野芽郁さんなら自然に出せると思いました。

彼女、一見オドオドしているような弱々しい雰囲気があるのですが、実はすごく芯が強くて自分を持っている感じしますよね?

そんなところが静香とリンクしてくれると期待できます。

 

次に、この映画の要「羽鳥翔」。

これは私の中で、三田佳子さんの代表作だと言っても過言ではないハマり役です。

むしろ羽鳥は三田さん以外にはできないのではないかというぐらい、三田さんの魅力が詰まった役です。

「女優! 女優! 女優!」

「できないはずないわ、あなた女優なのよ」

とサラッと、しかし相手に寸分の隙も見せない気迫で言ってのける女優モンスターというところでしょうか。

華やかな女優オーラのある方がいいので浅野ゆう子さんとか色々浮かんだのですが、ここは黒木瞳さんにしましょう。

黒木さんは圧倒的な美貌もさることながら、どこか物事を超合理的に考えられるようなクールな感じがしますよね?

情とかを抜きにして一瞬にして自分の損得勘定で物事をサバサバと決定できる感じ、いい意味で冷たい雰囲気が「羽鳥」のキャラクターに合っている気がします。

 

続いて「森口」。

元劇団員の彼は、自分の夢には敗れているんですね。

その上で女優を目指す静香を応援する役どころ。

しかし劇団という特殊な世界の裏も表も知っている男なだけに、惚れた女をそんな世界に置いておくことに少しの躊躇もあるように見えます。

男としては自分のものにしたいけれど、元劇団員としては女優として夢をつかんでも欲しい。

どちらも本音でその二つの感情の間で揺れ動く、ワイルドな外見ではあるけれど優しい一面も持っています。

そんな森口は、菅田将暉さんに決定です。

菅田さんはまず、昔の世良さんにちょっと似た雰囲気があるような気がするんですよね。

夢破れた劇団員という雰囲気もあるし、繊細で優しい内面もうまく表現してくれるのではないでしょうか。

 

そして静香の同期女優「かおり」は広瀬すずさんにお願いしたいです。

静香役が永野芽郁さんでフワッとした柔らかい感じの女優さんなので、ライバル女優はキリッとした正統派美人がバランスいいですね。

広瀬さんてどう見ても主役を演じるのにふさわしい女優さんで、もし劇団に同期でいたら「あの子には絶対かなわないな」と思ってしまうような説得力のある方だと思います。

ツンとした表情からはそこはかとない野心や負けず嫌いな感じもプンプンと漂ってきて、かおり役にはピッタリとハマってくれることと思います。

 

お次は先輩俳優の五代。

「色気を出すためには経験が必要」と静香の処女を奪うプレイボーイ。

女受けする容姿の彼は、常に新人女優をつまみ食いしてチャラチャラうまいことやってるんだろうなって感じの軽薄そうな男です。

とは言えそんなに嫌な奴かというとそうでもなく、まぁコミュ力の高いチャラ男って感じですかね?

これはとにかく容姿がよく軽い感じの俳優さん、三浦翔平さんはどうでしょう?

マイルドでどこか憎めない感じもいいですね。

 

最後に堂原です。

長年に渡り、大女優羽鳥のパトロン

それほど出番は多くないので、お金持ちっぽい大物俳優、重鎮という雰囲気の方がいいです。

イメージとしては中尾彬さんのような風貌ですが、中尾さんは愛妻家のイメージがあるので別の俳優さん…。

國村隼人さんとか、実業家っぽい雰囲気もあるのでいいかもしれません。

 

というわけで結果

●三田静香…永野芽郁

●羽鳥翔…黒木瞳

●森口昭夫…菅田将暉

●菊池かおり…広瀬すず

●五代淳…三浦翔平

●堂原良造…國村隼

 

以上、お付き合いいただきありがとうございました!